大阪で11万世帯停電、住民票も一時発行出来ず

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20040326i406.htm

26日午前11時10分ごろ、大阪市平野区や堺、東大阪、八尾各市の一部で、住宅や事務所など計約11万1900世帯が停電。約30分後に復旧したが、その間、114か所の信号機が一時点灯しなくなり、警官らが交通整理にあたった。事故や渋滞などの混乱はなかった。
八尾市役所では、コンピューターの電源が切れたため、住民票などの発行や登録ができなくなるトラブルもあった。

信号がつかなくなるのは危険ですね。事故がなくてよかったです。
しかし、信号などよりさらに恐ろしいことも、停電では考えられます。例えば、大阪には、田舎のほうに行けばまだまだ広大な畑や田んぼが存在します。天気予報では大阪の今日の最高気温は16度、紫外線指数は80です。つまりかなり日差しが強い。歩いていればジャンパーやコートを着ている人なら汗ばむ陽気です。そして、これは体験した人にしかわからないと思うのですが、暑い日に田んぼの中の道を歩くと、独特の「田んぼ熱」というものがあって、蒸し暑さが倍増するんです。
はあ、暑い・・・。うだるような田んぼの中の道を何キロも歩いて来ると、そこには田んぼの真ん中にもかかわらず、ジュースの自動販売機が1台、ぽつんと置いてありました。ゴーっという冷却するための音が、そして実際に高温を背面からプロペラで放出する自動販売機は、暑さを倍増させるには充分でした。ポケットに手を突っ込むとそこには小銭が120円。慎重に、慎重に、選択しなければなりません。間違えて「あたたか〜い」を押してしまえばそれで総てがおじゃん。今、欲しているものはコーヒー系ではない。そうだ、炭酸だ。子供のころ、よく、そろばん教室の帰りに買ったじゃないか。真夏の夕方に飲んだスプライトのおいしさは、それは尋常ではなかったはずだ。タブクリアやジョルトコーラに浮気したときもあった、でも、それは若かったんだんだ。そう、ぼくたちはまだほんの子供だったんだ。でも、今は間違えない。100円玉1枚と10円玉2枚を慎重に自販機に投入する。そしてもういちど、スプライトであることを確認し、ボタンにひとさし指を置いた瞬間、ブ〜ン・・・、という音が微かにではあるが確実に耳に届いた。一瞬何が起きたのかわからないい。だが、何かが現実に起こったのだ。見ると挿入金額の表示部分には何も表示されていない。自販機はまったく音をたてていない。途方にくれる彼の背後を、1台の軽トラックが通り過ぎた。「あ・・・」彼は反射的に軽トラックに向かって囁いたが、その声は届くはずがないのだ、そんなことは最初からわかっていたことじゃないか!ああっ!神よ!!なぜ私をお見捨てになったのか!!!
ということがですよ、大阪のどこかで起こったかもしれないのです。停電恐るべしです。