笑点構造改革

笑点」の司会者の円楽さんが脳梗塞のうたがいで入院しました。円楽さんは普段から人工透析を受けていて、病気が病気だけに、しばらくは番組を休むことになり、次回の収録からは出演者が持ち回りで司会を担当するらしいです。
これは何かとんでもない予感がします。だってですよ、歌丸さんや楽太郎さんの司会は想像できるのですが、ツッコミなどには目もくれずひたすらボケ続ける、というかもしかしたらボケている喜久蔵師匠の司会とか、考えただけでわくわくします。なんせコンピュータ技術が進んだ現在、一部のマニアの間では、すでに円楽さんと喜久蔵師匠はコンピュータ・グラフィックではないかとささやかれているくらいです。
でもまあ、ただ面白がっているだけですまされる問題でもないんんです。現在、円楽さんの他に「ちゃんらー!(ちゃらーん!かも?)」で有名なチャーザー村出身のこん平さんが入院中で、代役で弟子のたい平さんが出演しています。レギュラーメンバーがふたりも入院中で、しかも司会者を持ち回りとなれば、当然、回答者は現在の6人から5人に減ってしまいます。そのうえ円楽さんは脳梗塞かもしれないのだから、毎週撮影されている笑点には復帰できないかもしれない。そうなると、新しいメンバー構成になるかもしれないんです。たとえば歌丸さんが司会者になって、今、歌丸さんが座っているところに小朝さんや花録さんや正蔵さんが座ることになるかもしれないんです。これはたいしたことがないように見えてかなりすさまじいことです。
笑点」は常に視聴率20パーセントを誇る国民的お化け番組です。たぶん、対抗できうる番組といえば「ドラえもん」くらいです。「ドラえもん」はつい最近、声優の高齢化にともない、声優陣を全員入れ換えました。初めて声優が交換された「ドラえもん」を見たときの違和感は半端ではありませんでした。
しかし、「笑点」のメンバー入れ替えというのは、それ以上の衝撃をこの世に与えるんです。だってですよ、歌丸さんが小朝さんに代わったとしたら、それは「ドラえもん」の、のび太がある日突然、キテレツになってしまうということです。声などの、あるひとつのファクターではなく、キャラそのものが代わってしまうのですから。しかも噺家はもともと個性を売りにするものですから、誰かが誰かの代役をする、声だけ代えてキャラを残すことは不可能なんです。つまり、のび太がキテレツどころか、スネオがプロゴルファー猿に、ジャイアンマンモス西に、しずかちゃんが綾波レイにある日突然変化して、金曜7時に放送されるようなもんなんです。


ま、正直、ぼくはそれはすごく面白そうなんで、いいんですが。