アフロシアターブロンズナイト

今年2回目のアフロシアターブロンズナイトを観に行きました。

会場のtwlの前に着いた途端にアフロシアターに出演させていただいた時の司会でお世話になっているメカドッグの杉山さんがいたので「今日は客席から勉強させてもらいます」と挨拶をすると「どれみさんが勉強!?」と、超いぶかしい顔を作りながら言われました。「偵察でしょ?」とさらに食いつかれたので「あ、もう始まるんで」と言って中に入りました。まったくもう。偵察なんて人聞きの悪い。世の中ではそういうのを「勉強」って言うんですよ。

それで客席で開演を待っていると、お客さんの数がどんどん増えてきたので、twlのスタッフと共にいすを出していたんです。すると見知らぬ男性から「あっ!」って、言われたんですよ。来たんじゃないのかー?と思っていると、案の定、男性は「見たことありますよ!あの、お客さんに、ほら・・」としゃべり出しました。ほうほう、と。お客さんにっていうことは、あのネタを見ていただいたのだなと。でもぼくの名前までは憶えていないようだったので、しゃべり終わったら「ミスター・マリックです」というボケまで用意して、ついでにその後ライブの宣伝までしてしまおうと、旧ドイツ帝国ビスマルク宰相ばりの策略で待ち構えていました。しかし男性はあろうことか「あの、お客さんの洋服を脱がせる・・」と言い出したのです。これはもう、どう考えてたってMEGWINさんのことを言っています。そりゃね、MEGWINさんとは髪型も似てるし、身長もたぶん同じくらいだし、出ているライブもかぶっているけれども。しかし、MEGWINさんと間違えて憶えられていたら、ぼくにも、そしてなによりMEGWINさんにも大変なので「それはMEGWINさんですよ」と言いました。すると男性は「ああ!それはメグミンさんか!」と言いました。ぼくは「はい、それはメグミンさんです」ときっぱり答えておきました。それはメグミンさんです。

そんなこんながあって、たまたま来ていた知り合いのラリアッツの山内さんといちばん後ろの席で並んで開演を待っていました。するとあろうことか、山内さんとは反対側のぼくのとなりの席にユリオカ超特Qさんが座ったんです。さらにたたみかけるようにそのとなりに今度は鳥居みゆきさんが座りました。おれにどうしろと?大御所3人に囲まれてね、それでいて山内さんとは知り合いだから時々しゃべったりしているでしょ?はたから見れば、そのときのぼくはもう完全にそのレベルの芸人でしたよ。ミスター・マリックでしたよ。そう、そのときおれは、手品のできないミスター・マリック、翼の折れたエンジェル、おもしろくないお笑い芸人。いや、最後のところはあかんやろ!!ほらね、このレベルですよ。ハンドパワーです。

それで、ライブが始まって、今回は出場組数も多くて、とても勉強になりました。偵察じゃなくてね。本当に。誰もが、わかりやすく笑える部分もあり、それでいて他の芸人が持っていない個性を持っている。こういうライブではそういう芸人が強いんだなと思いました。
例えば、3位だった豊さんは、ネタばらしになってしまうといけないのでくわしい内容は言えないのですが、飲み屋での男2対女2の合コンの設定で、自分がもてない方の男の役のコントでした。誰もがわかりやすく笑えるコントだと思います。というか、ややもすればベタすぎてすべってしまうかもしれないくらいです。しかし、豊さんには「太っている」という個性があります。それを、最大限に生かしていました。すげえな、と思いました。
出ている芸人みんながみんなすごい。こんな人たちと同じライブに出たり、対戦したりしているのかと思うと、少し怖いけど、でもやり甲斐というかやる気も沸いてくるというものです。客席から見ていると、舞台に立っているときとはまったく違うことがたくさん学べました。頑張ります!



「アフロシアターブロンズナイト・2004年2回目」
司会・メカドッグ 出演・アクアライン、有刺鉄線、EE男、ヨージ(モテたい部)、龍前寺清彦、エンジョイワ→クス、ミリオンズ、荒木巴、豊、鳳、ロケットハンマー、くだし紅団、インタネッツ、古川ちえみ